あるはずのない知らない世界の話

ふと、こんな事を考えた。

私達人間は、前世の生き物の時、地獄に堕ちたから人間に生まれたのか、天国へ昇ったから人間に生まれたのかと。

これを読んでいるあなたは、どちらだと思うだろうか。

 

私は、前世で地獄に堕ちたから、人間に生まれたのだと思っている。

 

人間の欲のせいで絶滅している生き物がいる。

そういう生き物達がもし存在していたら、逆に人間が存在していなかったら、今いる生き物は別の進化を遂げているのだろうか。

人間が存在していないからこそ、新しく誕生した生き物がいるのだろうか。

私は、人間が誰一人とて存在していない世界を見てみたい。

でも私はその世界を見る事が出来ない。なぜなら私は人間だから。

私がいたら、人間が誰一人とていない世界ではなくなってしまう。

けれど私が人間じゃなければ、こんな事は思わないだろう。

それが皮肉でたまらない。

 

私は、私達人間が存在してから今までに壊してきたもの、消した命、本当はあったはずのその美しさや、壮大さを知らない事が罪だと思う。

地獄に堕ちた前世の生き物は、そんな無知で罪な生き物に生まれて来てしまったのだ。

 

私達は私達の知らない罪を背負い、自分の気付かぬうちにその罪を償う事ができたら、天国へ行き、次は人間以外の生き物に生まれ、初めて罪の正体や愚かさに気づくことが出来ると思っている。